2010/07/05

「みんな情報の家畜」北野武さんの山陽新聞でのコラムを読んで感じたこと



北野武さんのコラム「ここがおかしいニッポン」(山陽新聞 2010/07/03)の中に、最近思っていることを上手く表現されていると感じた箇所がありました。

「みんな情報の家畜」

最近、自分が情報を探しているのではなくて、情報に探させられているのではないかと思うことがあります。Twitterを利用すると、今までのインターネット利用方法で取得できる以上の情報量が瞬時に得られるようになりました。ただ、その情報を得ることが目的になっているんじゃないかと思えてくることがあります。情報は自分のものにして活用してからが情報ではないのかと。今は情報も使い捨ての感覚で、「あ、それ知ってる」で、終わりみたいになってしまっているような気がします。

北野武さんのコラムで、私の心に響いたのは下記の箇所です。

「今の人たちは情報を探しまくるんです。自分で追いかけるから、たどりついた情報は、すごい情報だと思ってしまう。 --- 広告代理店をはじめ、いろんなところが、次はここに行かないといけないよとか、流れをつくっていくわけですよ。それにみんな家畜のように檻から檻へと動かされている」

最近、もやもやと感じていたことを、具体的な文章にして見せてくれました。

ただし、情報が本当に早く欲しい場面もあり、そのような時には、情報が早く取得できることがありがたい場面はあると思います。たとえば、先日のソフトバンクの孫社長のツイートに対するフォローの内容

「ホームページよりアナウンスが早い・・・ RT .@masason 再発防止対策中です。大変ご迷惑をおかけ致しました。本当に申し訳ありません。RT 予備サーバーが復旧しました。」

システムトラブル時には、一刻も早い情報の提供が必要です。それは、利用するユーザーにとっても、提供するメーカー、ベンダーにとっても同様です。そのような時に、早く大多数の人へ情報を提供するのに適していたのはWebサイトだったと思います。しかし、Twitterは、その比ではない速さで、大多数に情報を提供できます。その速さを求めることは、至極当然のことだと思います。

これからも、Twitterやインターネットを利用した情報は一般社会に溢れかえっていくと思います。情報に埋もれて生活をしていくのがあたり前になるのでしょうが、情報の家畜になることなく、情報に対して主体性を持って対応をしていきたいと思っています。

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